今後のGDP予測

ゴールドマン・サックスが最近まとめた2075年の世界の実質国内総生産(GDP)ランキングは、かつて日本がGDP世界2位で米国に迫った時代を知る世代にとって、いささかショックな内容だ。1位は中国、2位はインド、3位は米国。このあたりは想定内だとしても、その次にインドネシア、ナイジェリアと続き、日本はドイツや英国より下位の12位に沈む。

日本の劇的なランクダウンと、インドやインドネシアなどのランクアップの背景にあるのが、言わずと知れた人口動態だ。1人当たりGDPでみれば、日本は2075年時点でも中国、インドより上位だが、人口減にはあらがえず、米中インドの3強から引き離されていく。人口が増加するパキスタンやエジプトにも抜かれてしまうというのがゴールドマン・サックスの試算だ。

日本経済が縮小するわけではない。緩やかながら成長は続けるが、ほかの国がそれ以上に伸びていく。存在感がまったくないわけではないが、魅力的ともいえない。そんな国にますますなっていくということだろう。

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