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2023年6月29日の日本経済新聞朝刊1面に「ヤマダ、三菱自EV販売」という記事がありました。ヤマダホールディングス(HD)が7月から三菱自動車の電気自動車(EV)を家電店「ヤマダデンキ」で販売します。EVを販売する狙いはどこにあるのでしょうか。
ヤマダホールディングスは、7月から家電店「ヤマダデンキ」の首都圏5店舗で三菱自動車のEVを販売します。まず法人向けから始め、修理や車検などもヤマダ側が請け負います。値付けについても「通常の家電製品と同様に」するとし、充電設備などもセットで提案し、企業がワンストップでEVを使うことができるようにします。
ヤマダはEVの蓄電池としての側面にも着目しました。太陽光発電した電気を蓄電することができるEVはオール電化住宅と相性が良く、将来的にはEVから電力を供給し家電をネットでつなぐ「スマートハウス」の拡販も狙っています。三菱自動車側も販売店では獲得が難しかった顧客層にEVの販売を広げられるというメリットがあります。
2023年の世界のEV販売台数は前年比35%増の1400万台で、自動車販売に占めるEVの割合は18%になる見通しです。世界でEVの普及が進むなか、米テスラがネット販売に力を入れるなどこれまでの自動車販売とは異なる新たな手法が生まれています。集客力のある小売り大手がEV販売をはじめることで、メーカー中心の車流通に転機が訪れるかもしれません。(日経電子版 参照)