社会人の「学び直しから転職まで」を政府が一体支援、平均24万円助成へ

社会人の学び直しから転職までを支援する政府の新制度の概要がわかった。希望者は、専門スキルが身につけられる民間の講座を最大で1年間受けることができ、1人あたり平均24万円を助成する。今後3年間で、計約33万人の転職を後押しすることを目指す。

 経済産業省は近く詳細を発表し、2023年度中に始める。転職を希望する正社員と契約社員、派遣社員、パート・アルバイトが対象で、経営者や個人事業主らは含まない。教養を学ぶような講座も対象外となる。

 希望者は、キャリアコンサルタントの国家資格を持つ専門家に意見を聞き、転職に必要なスキルや職探しの支援を受けることができる。講座費用の一部は、政府が補助し、通常よりも割安に勉強できる。講座は、プログラミングとビジネススキルで現状6割超を占めており、医療・介護やウェブデザイン・動画編集といった分野もある。

 経産省は事業の担い手を公募し、第1弾として、人材会社のパーソルテンプスタッフやアデコなど50社超が選ばれた。若年層や外国人、障害者の学び直しや転職に実績があり、今後も増やしていくという。

22年度第2次補正予算で確保した関連事業753億円の一部を財源に充てる。

学び直しによる労働者の能力向上は、岸田首相が掲げる看板政策「新しい資本主義」の一環。終身雇用や年功序列といった日本型雇用システムの転換を目指している。

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