中小企業の賃上げ支援 政府、下請けとの取引適正化促す

政府は5日、下請けの中小企業の賃上げを促すために、業界団体に適正な取引を徹底するよう要請した。業界団体の「自主行動計画」に下請け企業と十分に価格交渉することなどを盛り込んだうえで着実に実行するよう求める。

中小企業の取引適正化に関する省庁横断の会議を開いた。磯崎仁彦官房副長官は「日本の雇用の7割を占める中小企業の賃上げを実現し、成長と分配の好循環につなげることが重要だ」と話した。そのうえで「(業界団体は)自主行動計画の徹底プランを策定し、業界として徹底的に改善に取り組む姿勢を示してほしい」と呼びかけた。

国内の主要な42業種の業界団体のうち、自主行動計画をまとめている業種は約6割。コスト上昇時には取引先と価格を十分に協議し、下請け先からの価格交渉を拒否しないことなどを徹底するよう求めた。作成していない業界には計画をつくるよう促す。9月までに成果を出すよう要請した。

中小企業の賃上げには取引価格の引き上げが欠かせない。一方で足元で物流や人的コストが上昇するなか、下請け企業への価格転嫁は追いついていない。

発注企業が中小企業に対し、コスト上昇分の価格転嫁にどれだけ応じたかを示す価格転嫁率は、2022年9月時点で約47%だった。通信業界やトラック運送業界は20%程度にとどまる。

トラック運送業界を所管する国土交通省は、同業種の価格転嫁率が最下位だったことを受け、荷主企業となる業界団体に対して運賃を適正な水準にするよう求めた。(日経電子版 参照)

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