訪問介護の倒産急増、人材確保に懸命の厚労省 PR動画・漫画など続々

訪問介護がいま苦境にある。他の介護サービスに比べて収益が良好だったことから2024年度の介護報酬改定で基本報酬が下がり、物価高もあって経営が厳しくなっている。なかでも深刻なのは人手不足で、厚生労働省は対応に追われている。

今年に入って同省の特設サイトに4本のショートドラマが公開された。食事に手間取る高齢女性の様子に気づいて持ち手が太く握りやすいスプーンを用意したり、相手のできることを見極めながら着替えを手助けしたりする訪問介護の日常の風景を切り取った。

特設サイトにはショートドラマだけでなく、就職活動中の大学生がホームヘルパーとして活躍するまでをえがいた漫画、ポスター、パンフレットなどが続々と掲載されている。他にあまり類を見ないほどの熱の入れようで、職場の魅力をアピールしようと必死だ。

訪問介護のPR強化は昨秋に本格化した。同省が「介護の日」と定める11月11日に開設した特設サイトに載せたコンテンツは、様々な学校で教材として活用してもらうことを期待している。

東京商工リサーチによると、訪問介護の25年の倒産・休廃業・解散は計556件に上った。前の年から27件増え、比較可能な13年以降で最も多くなった。厚労省は危機感を強める。

訪問介護に携わるホームヘルパーは1人でサービス利用者の自宅に出向き、相手に合わせてコミュニケーションをとりながら、食事や排せつの介助から掃除・洗濯までを手がける。「他の介護職と比べて『こういう仕事です』とひと言で表現しづらい難しさがある」と厚労省の担当者は話す。

ほかにもこんな悩みがあるという。全国ホームヘルパー協議会の田尻亨会長は「私たちはあくまでも介護・福祉の専門家だが、『料理が上手でないとヘルパーにはなれない』といった誤解があり、ハードルが高くなってしまっている」と語る。イメージの改善が急務となっている。

厚労省の所管では介護だけでなく、医療や障害者福祉などの分野でも人手不足が問題となっている。今回のPR大作戦はどこまで一般の人たちに響くだろうか。取り組みの成果が見えにくいところにもまた、同省の悩みがある。

(日経電子版 参照)

  

 





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