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政府は2027年4月から、現状の技能実習制度に代わる在留資格「育成就労」の受け入れ枠(上限)を28年度までの2年間で43万人とする方針だ。より習熟度が高い特定技能制度と合わせて123万人まで労働者を受け入れられるようにして、人手不足に対応する。
23日に開いた有識者会議で案を示した。26年1月中の閣議決定を目指す。受け入れ枠は業界ごとに、人手不足の数から生産性向上や国内の人材確保で対応できる数を差し引いて算出した。
育成就労は外国人の人材育成とともに国内の人材確保を目的とする。原則3年働いた後、技能レベルが高い別の在留資格「特定技能」に移行できるようにして、日本での長期の就労に道を開く。外食や介護、宿泊業など全17分野で構成する。
労働力人口の減少が見込まれ、外国人への労働依存が加速している。パーソル総合研究所と中央大が24年にまとめた推計によると、35年には384万人の労働力が不足する。
外国人の就業者数は23年の205万人から、35年には377万人に増えると見込む。
人口減少が著しい地方では外国人が地域経済の重要な担い手となるケースも少なくない。育成就労と特定技能で不足を補い、人手不足による経済への影響を防ぐ。
従来の技能実習制度で原則認められていなかった転職が可能となる。就労者の自由度を広げ、働く意欲や安心感を高める。習得するスキルの難易度や各業界の意向をもとに1〜2年の転籍制限を設ける。
地方への人材の流出を防ぐ手立ても講じる。東京や大阪といった大都市圏への移動を抑制し、地方の人材確保に影響が及びにくくする。都市部で在籍する育成就労の外国人のうち、転職者が占める割合を6分の1以下に制限する。
19年に始まった特定技能制度も仕組みを見直す。物流倉庫、資源循環(廃棄物処理)、リネンサプライの3つを加えて19分野に拡大する。
28年度までに82万人としていた上限を修正し、およそ80万人とする。各分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性の向上が見込まれる点などを加味した。
出入国在留管理庁によると、25年6月末時点で特定技能の在留外国人は33万6196人いる。
育成就労と特定技能を合わせて、123万人程度まで労働者を受け入れる。人数が最多の「工業製品製造業」では特定技能で20万人、育成就労で12万人を上限に計32万人の労働者を見込む。建設や飲食料品の製造業といった分野でも20万人ほどを上限とする。
特定技能制度は求める技術の習熟度合いに応じて「1号」と「2号」に区別しているが、1号の場合は通算5年間、日本に滞在できる。より高い習熟度を求める2号に期限の上限はなく、条件次第で家族の帯同も認められる。
高市早苗政権下で在留資格の厳格化の検討が進む。資格外の不法就労や税の未納対策などに主眼をおく。11月の関係閣僚会議の首相指示で「人口減少に伴う人手不足の状況で外国人材を必要とする分野があることは事実」と説明していた。
足元で技能実習生は45万人いる。政府は育成就労に移行しても受け入れる外国人の数が大幅に増えないよう抑制する方向だ。
(日経電子版 参照)
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