3月の有効求人1.32倍、3カ月連続低下 製造業など抑制

厚生労働省が28日発表した23年3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.32倍と前月より0.02ポイント下がった。原材料費の高騰などで収益が圧迫されている建設業や製造業で求人を抑える動きがあった。

有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の求人があるかを示す。3月の有効求人(季節調整値)は前月比1.5%減った。

景気の先行指標とされる新規求人(原数値)は3月に前年同月比0.7%増えた。生活関連サービス業が8.3%増、宿泊業・飲食サービス業が5.9%増だった。製造業は8.0%減、建設業が6.3%減だった。

2022年度平均の有効求人倍率は1.31倍だった。前年度から0.15ポイント上昇し、2年連続で前年度を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する前の19年度平均(1.55倍)と比べると0.24ポイント低いものの、感染状況が落ち着いたことで、雇用状況が改善したことが背景にある。

22年度の有効求人数は10.8%増加した。産業別でみると宿泊業・飲食サービス業や、生活関連サービス業がけん引した。20年度には前年度比22.3%と大きく減少したが、2年かけて徐々に19年度の水準を取り戻しつつある。(日経電子版 参照)

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